安倍 vs. 習「実力勝負」外交

今や中国は韓国、日本は北朝鮮に互いのパートナーを交換――。この奇妙なクロス関係は、どちらに分があるのか。

2014年9月号 POLITICS [日中は「望遠鏡」の関係]

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1年半も凍りついたままの安倍対中外交に、猛暑の余熱か、結氷のゆるみとも見える動きが今夏、いくつかあった。7月中旬。集団的自衛権行使容認決定の騒ぎが一段落したのを見計らい、自民党の高村正彦副総裁が毎日新聞紙上で「安倍晋三首相はもう靖国神社には行かない」との見方を明らかにした。5月に訪中した際、中国側要人に表明したという。7月末、福田康夫元首相が北京を訪問し、日本の政府・与党要人が誰も会えずに困っている習近平国家主席と面会し、「安倍首相は日中関係を改善したいと考えている」と伝えた。首相官邸と外務省は「関知していない」との立場だが、もちろん会見の前後に福田氏から政府へ連絡はあった。

中国から態よく担がれる福田元首相

8月9日には、ミャンマーの首都ネピドーで、岸田文雄外相が王毅中国外相との日中外相会談を実に約2年ぶり、第2次安倍政権発足後では初めて実現。関係改善を呼びかけた。会談の時 ………

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