米国「銀行狩り」次はドイツ銀行

リーマン危機から6年、救済に投じた血税の“回収”期と、当局が義賊ばりに次々に巨額の制裁金を科す。

2014年9月号 BUSINESS [「公的」救済のリベンジ]

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公的資金という名の「血税」で金融機関が救済されると高くつく。米国では大手が次々とルール違反を摘発されて、数千億円から兆円単位の制裁金を科されている。所得格差が広がるなか、米国株は再び最高値圏に駆け上がったが、規制・監督機関にとってウォール街に手心を加えるなどもってのほか。義賊ロビン・フッドよろしく、銭の亡者たちからカネを巻き上げる。「貴行の米国子会社が提出された財務報告ですが……」。昨年12月11日付の書簡を受け取ったドイツ銀行の経営陣はゾッとしたに違いない。「質が悪く、不正確で信用できない」と決めつけられていたからだ。差出人は監督責任者であるニューヨーク連銀のダニエル・ムッチャ上級副総裁である。今年7月下旬、米紙ウォールストリート・ジャーナルが書簡をすっぱ抜いたことから、蜂の巣をつついたような騒ぎになった。「問題の規模が大きいので、報告体制 ………

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