コンセッション狙い中日本高速が「忍び足」

愛知県有料道路の運営権に虎視眈々の旧道路公団。“肩慣らし”に箱根ターンパイクを買った。

2014年8月号 BUSINESS

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苦心の末に摑んだ“規制緩和の果実”はトンビにさらわれてしまうのか――。愛知県が国に提案した全国初の「有料道路コンセッション(運営権の民間売却)」方式が新成長戦略に事実上盛り込まれ、ようやく実現の目鼻がついたが、関係者の表情から硬さが消えない。関連法の改正スケジュールがまだ決まっていないのも理由の一つだが、それ以上に大きいのは、旧道路公団の分割会社で、有料道路やサービスエリアの管理・運営ノウハウを握っている中日本高速道路(NEXCO中日本、名古屋市)が不可解な動きをみせていることだ。表向きは静観の構えだが、裏ではこっそり関東地方の有料道路運営会社を買収するなど、コンセッション獲得に向けた“肩慣らし”ともとれる動きをちらつかせている。

“死んだふり”作戦

愛知県はかねて斬新なアイデアを有する純民間企業を受注業者に想定しており、政府が全額出資する“公的企業”の中日本高速道路 ………

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