大塚グループ「後継難」の苦悩

明彦会長が長男タナ上げで苦渋の選択。自身の健康と稼ぎ頭の特許切れで瀬戸際。

2014年7月号 BUSINESS

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「ポカリスエット」や「チオビタドリンク」で知られる大塚グループは、発祥の地、徳島県鳴門に本妻を、東京には別宅を構え、鳴門に4人、東京に2人の妾腹の子を儲けるなど昭和の艶福家「大旦那」の匂いを濃厚に残した大塚正士が、創業二代目ながら実質創業者として巨大な企業群に育て上げた。「うるさい株主がいると冒険できない」と上場に否定的だった正士が83歳で没してから10年余の10年12月15日、グループの持株会社「大塚ホールディングス(HD)」が東京証券取引所第一部で株式を公開した。国内製薬企業では、武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共に次いでおよそ1兆2千億円の堂々たる時価総額となった。株式公開からおよそ3年半、未だに同族経営色が強く残る同グループだが、大きな曲がり角を迎えようとしている。

長男一郎の実力いま一つ

5月14日、大塚HDの人事が発表された。大塚グループの有力後継者の一人、大塚一 ………

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