周永康の次は、フェラーリ事件で降格された「胡錦濤の大番頭」。聖域の解放軍にも斬り込んだか。
2014年6月号 GLOBAL [「反腐敗」キャンペーン]
習近平(国家主席兼共産党総書記)の「反腐敗」キャンペーンが新段階に入った。党の汚職調査機関である中央紀律検査委員会(中紀委)の摘発は、最近まで公安および石油閥のドンと呼ばれた周永康(前中央政治局常務委員兼中央政法委員会書記)の人脈に集中していた。ところが、ここに来て周の次のターゲットを暗示する動きが急浮上してきたのだ。「トラとハエ(大物と小物)を同時に叩く」――。2013年1月、習は中紀委の全体会議でそう檄を飛ばし、聖域なき取り締まりへの決意を示した。その1カ月前には、中紀委が四川省党委員会副書記の李春城を摘発。四川省は周の牙城の一つで、李は周やその親族と深い関係にあった。
だが当時は、中紀委が周の立件を本気で狙っていると予想する向きは少なかった。周を摘発すれば「引退した元老は調査しない」という不文律に触れ、党長老の猛反発が避けられないと考え ………
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