2014年6月号 DEEP
大阪地盤のエース証券(乾裕社長)といえば、北浜では初代伊藤銀三の名を冠した旧社名「伊藤銀証券」のほうが通りがいい。最近では、同じ野村系で名古屋を地盤とする丸八証券(伊澤健社長)と4月に経営統合する計画を発表したものの、2カ月も経たぬうちに合併延期になったことで記憶に新しい。1月7日に取締役会で延期を決めた時のリリースでは、「経営統合を円滑に実行するために引き続き両社で経営統合の諸条件について協議を継続する必要がある」と訳の分からない理由を付けている。実は本誌1月号(12月20日発売)が「エース証券『キナ臭株主』と裏口上場」という記事で、乾社長の魂胆を暴いたことがきっかけだった。ジャスダックに上場する丸八に対し、エースは規模では丸八を上回るものの非上場だった。エースは過去にも野村証券を主幹事に上場しようとしたが、大株主に知る人ぞ知る瀬川重雄氏がい ………
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