「安倍強権」に竦み上がる最高裁

国会や政府に従順すぎる最高裁。寺田新長官は「憲法の番人」の役割を果たせるだろうか。

2014年6月号 POLITICS

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最高裁は長年「国会や政府に遠慮している」「影響の大きい憲法判断をしない」などと批判されてきた。4月1日付で寺田逸郎氏が第18代長官に就任したが、これまで以上に「憲法の番人」の役割を果たせないのではないかという懸念が広がっている。その背景には、どんな事情があるのだろうか。本誌が前月号で報じた通り、前任の竹崎博允氏が定年(最高裁長官・判事とも70歳)の約3カ月前に退任したのは、突然辞意を表明し、安倍政権に人事介入の時間を与えないためだった。現職の長官が後任を推薦し、首相が指名するという従来のやり方が今回も踏襲された。ベテランの司法記者は「安倍首相は内閣法制局長官、厚生労働事務次官、NHK経営委員とやりたい放題の人事をやったので、竹崎氏らは疑心暗鬼になっていた」と明かす。憲法と裁判所法により、最高裁長官は内閣が指名し、天皇が任命する。最高裁判事は内閣が ………

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