旧住友銀行「西川・国重」の寂しい幕切れ

2014年6月号 BUSINESS

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静かに一つの時代が終わろうとしている。「ラストバンカー」の異名を取った辣腕金融マンで、三井住友銀行頭取や日本郵政社長を歴任した西川善文が、アルツハイマー病による認知症に冒された。1938(昭和13)年生まれでまだ70代半ばだが、異変のきっかけとなったのは昨年4月、長年連れ添った妻晴子を亡くしたことだった。異様とも思えたのは、その情報を一切外に漏らさなかったことだ。西川が愛してやまなかった古巣、旧住友銀行の多くの関係者さえも後日知らされて慌てふためいたほどだ。本誌が知るところでは、西川は住友銀行の最前線に立ち続け家庭では苦労をかけた妻を「バンカー西川の妻」ではなく「西川個人の妻」として見送りたかったという。異変が起きたのは妻の葬儀を終えたあたりからだったようだ。昨年夏、西川が懇意にしている外資系証券会社の幹部らが彼を囲むゴルフコンペを開催した。長 ………

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