「読売主導」の日米同盟強化

日米首脳会談の「大成功」を喧伝する怒濤の「大本営」報道。読売は朝日を蹴落とし、「報道の政商」の地位を築いた。

2014年6月号 POLITICS [「ツネさん」と共存共栄]

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目を白黒させるばかりの独壇場であった。4月24日に行われた日米首脳会談をめぐり、読売新聞が繰り出した怒濤の「大本営」報道である。余韻は今も引きずっているから、改めて分析する必要がある。号砲は真珠湾攻撃さながら。「いよいよ今夜来日、寿司屋で会食」という23日の朝刊で、オバマ米大統領の単独書面インタビューを掲載。1面から4ページぶち抜き、他に関連3ページという洪水のような紙面展開で、質問と回答の英文と和訳を特別面に全文掲載する破格の作りだった。これだけの分量でも、ニュースは「尖閣諸島に日米安保条約5条(米国の対日防衛義務)適用を大統領が初めて明言」に尽きる。これまでも国務・国防両長官は明言していたから、最後の役者を持ち出したのがミソ。ただし、条約解釈上の適用対象であることと、現実に尖閣有事が起きた場合、実際に米軍を出動させるかどうかの軍事判断は当然 ………

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