「小保方」バトルは学問から逸脱

本人も理研もマスコミも筋違い。公開討論や再現実験こそ本筋、とタカハシ教授が批判する。

2014年5月号 DEEP

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STAP細胞論文の不正疑惑が、生物学に何の縁もない野次馬たちのオモチャにされている。1月29日に理化学研究所(理研)の小保方晴子ユニットリーダーが発表したSTAP細胞は衝撃的だったが、その後、ネットなどで問題点の指摘を受けると、理研が乗り出してきた。理研は調査委員会を設置して、小保方氏らの論文について研究不正があったかどうかを調べた。その結果、4月1日、論文中の画像の切り張りと画像取り替えについて小保方氏に「研究不正があった」と結論づけた。これに対し9日、小保方氏が記者会見して、不正はなく単純ミスだったと反論した。2時間半に及ぶ会見で、小保方氏はSTAP細胞の作製に200回以上成功していると主張したが、「新たな証拠は示されず、疑惑が残った」との報道ぶりだった。この一連の騒動を見て、筆者は学問・科学の流儀から脱線してきていると感じている。

不関与原則破った理研

学問の流儀では、誰 ………

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