安全保障は国境「線」や領土、領海の「面」だけではない。通信、電力、水道などの「グリッド」も狙われている。
2014年4月号 COVER STORY [インフラ「有事」前夜]
JR横浜駅の北東側、首都高速横羽線の金港ジャンクションを見おろすように、20階建てのオフィスビル「コンカード横浜」が聳え立つ。19階には中国通信機器大手、華為技術(Huawei、ファーウェイ・テクノロジーズ)の日本研究所が入っている。主に中国から派遣された数百人のエンジニアらが働いているが、彼らの動静は監視対象となっている。不思議なことに、入国した技術者の一部は、横浜の研究所に一度も顔を見せたことがない。彼らは何をしているのか。
5枚の名刺がある。開いた花びらのようなHuaweiのマーク。昨年7月、名古屋大学工学部のある研究室を訪ねた中国人技術者たちだ。一行を率いるのはHuaweiJapanのR&Dセンター本部長と整機工程部日本業務代表だが、残る3人は中国・深圳の本社から来た技術者だった。米国に照会をかけると、一人の名にアタリがあった。艾偉(アイウエイ)。「2012実験室 ………
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