2014年4月号 BUSINESS
読売新聞大阪社会部のスクープだった。損保各社の不払い問題が明るみに出た05年当時、東京海上日動火災が公表した自動車保険1万8千件以外にも未払いが最大12万件も残っていたという。実は東京海上内部から読売への内部告発で、経済産業省から金融庁へ出向している女性係長が記事を見て「問題だ」と言って騒ぎが大きくなった。2月7日、永野毅社長が緊急会見に臨んだが、「請求がありながら支払いしていないものを不払いとしていた。請求がないものは不払いではない」という奇妙な論理で謝罪せず。「できる限り支払う」とは言うものの、契約者記録は「契約満期日(契約更新日)などの半年後から9年間」の保存期間が過ぎると消去されることになっており、大部分が忘却の彼方で事実上のネコババを決め込んだのだ。浮かび上がったのは、三菱グループの“優等生”東京海上の二枚舌である。永野社長は9月1日に合 ………
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