「私が去り大賀さんがいなくなった今、ブラック企業になってしまった」――。創業者・盛田昭夫の名を借りたネット上の内部告発が、社内レジスタンスの象徴に。
2014年3月号 BUSINESS [短期連載⑥]
その噂は「リストラ部屋」の面々を複雑な気持ちにさせた。苦々しく思ったり、「やっぱりか」と考えたり、どちらかといえば噂を聞いて気落ちする社員が多かったのである。「ソニーの法務や広報部門の社員たちが、『Morita Akio』を名乗る、あの人物を追い詰めている」というのだ。Morita Akioとは創業者・盛田昭夫の名と写真を借りて、ツイッター上で痛烈な経営陣批判を続けている正体不明の社員のことだ。ソニーの社内レジスタンスの象徴的存在なのである。アカウント名が「Morita Akio2」――。「第二の盛田昭夫」ということだろうか。2010年6月、にっこりと笑いかける盛田の遺影をプロフィール欄に掲載して、彼はツイッター上に登場した。ハワード・ストリンガーがソニーの会長兼CEO兼社長だったころだ。〈私が去り大賀さんがいなくなった今、ソニーはブラック企業になってしまった様だ〉
Morita Akio ………
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