社外取締役「キヤノン陥落」の次

2014年3月号 連載 [監査役 最後の一線 第35回]

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社外取締役の導入に最も抵抗していると見られてきたキヤノンが遂に陥落した。3月に開く株主総会に社外取締役2人の選任議案を提出すると1月29日に同社が発表したのである。元大阪高等検察庁検事長で弁護士の斉田国太郎氏と、元国税庁長官で証券保管振替機構社長の加藤治彦氏を候補者としている。キヤノンが社外取締役を置くのは初めてだという。「制度に反対しているわけではなく当社に必要がなかっただけ。適切な人材が見つかったのでお願いした」日本経済新聞にはそんなキヤノンのコメントが載っていたが、明らかに言い訳だろう。現在国会で議論されている制度改革に「追い詰められた」というのが事の真相に違いない。¥¥¥「事実上の義務化という評価、十分可能だと思っています」1月31日の衆議院予算委員会で、谷垣禎一法相はこう答弁した。今国会での成立をめざす会社法改正案には、社外取締役の導 ………

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