ブラジル、インドなど「フラジャイル5」からマネー流出。日本株も売り越しに転じてアベノミクスに暗雲。
2014年3月号 BUSINESS [QE縮小でドル回帰]
堤防は1月23日、耐え切れず決壊した。 アルゼンチンの通貨ペソはこの日、取引開始当初こそ1ドル=7.14ペソを付けていたものの、わずか数時間で8.50ペソまでフリーフォール(棒下げ)となった。対ドル相場の下げが2割近くに達したことを受け、アルゼンチン中央銀行は自国通貨買い支えの介入をやめた。通貨防衛を放棄したアルゼンチン・ペソの急落に端を発した金融不安は、燎原の火のように新興国市場を駆け巡った。混乱の引き金になったかの国は、すでにデフォルト(債務不履行)を起こし、禁治産状態になっている。本当の問題は別のところにある、と市場関係者は知っている。米モルガン・スタンレーがフラジャイル・ファイブ(脆弱な5カ国)と名付けたブラジル、インド、インドネシア、トルコ、南アフリカという比較的規模の大きな新興国の行方に注目が集まっている。いずれも経常収支、財政収支の「双 ………
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