日本車復活に「靖国」禍根

昨年の販売実績は日産、トヨタ、ホンダとも過去最高を記録。世界最大の中国市場で再燃する「政治リスク」に真っ蒼。

2014年2月号 BUSINESS [底知れぬ「政治リスク」]

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「やっと欧米勢と互角に戦えるところまで回復したのに、悪夢の再現にならなければいいが」——。日系自動車部品メーカーのベテラン中国駐在員A氏は沈痛な表情で語る。A氏を不安に陥れたのは言うまでもない、昨年12月26日に安倍晋三首相が強行した靖国神社参拝だ。A氏にとって、1年4カ月前の悪夢はまだあまりにも生々しい。2012年9月、当時の民主党政権が尖閣諸島を国有化すると、中国各地で激しい反日デモが発生。一部の都市では暴徒化したデモ隊が路上の日本車を破壊したり、日系メーカーの販売店を焼き打ちしたりした。

「在留邦人15万人」に心理的ストレス

さらに、「日本車を買うといやがらせを受ける」という不安が消費者に広がり、全国のショールームから潮が引くように客足が遠のいた。日本車の販売はデモ前の半分以下に激減。長年苦労を重ねて育てた中国事業が、政治的要因で一瞬にして崩れた。そんな理不尽が、A氏を始め駐在員たち ………

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