「独りNSC」を自称する飯島と、初代NSC局長に就いた谷内がぶつかったら安倍外交はダッチロールしかねない。
2014年2月号 POLITICS [首相の懐刀が鍔迫り合い]
最高権力の館、首相官邸。東京都心の永田町から溜池にかけた急斜面に建ち、テレビ画面に映る高台側の正面玄関は3階に当たる。首相の安倍晋三が執務するのは警備も厳重な最上階の5階。この奥の院フロアで安倍に伺候を許されるのは官房長官の菅義偉と3人の官房副長官、官邸実務の要である内閣総務官らごく少数に限られてきた。1月7日。その5階の住人が1人増えた。官邸主導で外交、防衛戦略を統合する「国家安全保障会議(日本版NSC)」の事務局長格、初代の国家安全保障局長に発令された谷内正太郎(元外務事務次官)である。「まさに、国民の生命・財産、国益を守る司令塔の機能を大いに果たして欲しい」安倍は自ら揮毫した「国家安全保障局」の看板掛けの儀式で、こう檄を飛ばした。「歴史的な意義は非常に大きい。これが出発点なので、礎を築いていくのが仕事だ」期待に応えんとこう力を込める谷内に、 ………
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