脱原発「時の人」二人の意気投合

2014年1月号 連載 [いまここにある毒]

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ハノーファーの暗鬱な冬空から日本の明るい青空の下に飛んできて、晴れ晴れした気分になったのだろう。本誌主催の講演で来日したシュレーダー前ドイツ首相(69)は、いきなり「散歩しようか」と言いだしてSPを慌てさせた。最初に大使館で会ったのは旧知の小泉純一郎元首相(71)。2002年W杯サッカー決勝戦でドイツ応援のため、サミット会場のカナダから東京まで、日本の首相専用機に同乗して飛来して以来、「ライオン丸」とはウマが合う。ランチは例によって「小泉劇場」。03年に返礼でバイロイトに招待され、ワグナーのオペラ「タンホイザー」を観たことが忘れられないという小泉氏が、「私は間違った」と意表を突く言葉。シュレーダー政権がドイツの「2022年原発ゼロ」を決めたことを承知の上で、「日本の原発推進は誤りだった」と転向の弁をぶつ。シュレーダー側近は「過ちをああまで率直に認める政 ………

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