さまよう安倍「対中外交」

官邸も外務省も挑発的な防空識別圏に右往左往。駐中国日本大使館の司令塔が国外退去でお手上げ。

2014年1月号 POLITICS [絶滅寸前「チャイナスクール」]

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安倍官邸には11月、対中・対韓外交打開への密かなシナリオがあった。意外なようだが、韓国を突破口とする計画だ。韓国政権内でとことん意固地なのは、突き詰めれば朴槿恵大統領ただ一人。今や経済への悪影響から日本との首脳会談を切望している韓国政・官・財・報道界の外堀を埋め、日韓冷却にしびれを切らす米国の側面支援も得て、大統領を孤立させられれば、韓国が今年のホスト国として開催義務を負う日中韓3カ国外相会談を年内にソウルで行い、余勢を駆って早い時期に歴史問題はすれ違いのまま日韓首脳会談を電撃的に開催する。韓国を崩せば、来年4月のオバマ米大統領訪日をテコに使って、何とか日中首脳会談に持ち込む――。

「日韓打開シナリオ」に中国が横槍

李丙琪・駐日韓国大使が同月13日、首相官邸に日本外務省の伊原純一アジア大洋州局長に伴われて安倍晋三首相を表敬訪問したのは段取りの一つだった。6月に着任してから実に5 ………

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