空前の1.3兆円だけではない。自己勘定規制に抵抗したダイモン叩きは、政府も自家撞着。
2013年12月号 BUSINESS
10月12日のワシントンDC。金融ロビイング団体である国際金融協会(IIF)が開催した年次総会では、週末だというのに記者がぎっしり詰めかけていた。お目当ては銀行経営のパネルに参加していた米銀最大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン会長兼最高経営責任者(CEO)である。司会役の女性テレビキャスターが要領の得ない質問を繰り返したこともあるが、壇上のダイモンは終始ご機嫌斜め。憮然とした表情であった。それもそのはず、前日の11日に発表した7~9月決算では、ダイモンが経営トップに就任した2005年以来、初の赤字決算に転落していたからだ。銀行としても04年以来となった赤字決算の原因は、72億ドルの訴訟関連費用を損失計上したためだ。10月下旬に米政府と暫定合意した罰金など130億ドル(約1兆3千億円)の一部を予め引き当てたのだ。単独企業へのペナルティーとしては過去最大。リ ………
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