2013年12月号 DEEP
車載マイコンシェア40%以上の世界一を誇るルネサスエレクトロニクスが存亡を賭けた中期経営計画に挑んでいる。舵を取るのは前オムロン会長の作田久男会長兼CEO(69)。豪腕で知られる作田氏は、さっそく「2桁の営業利益率達成」の檄を飛ばすが、再建への猶予期間は限られている。作田会長は10月末に行った上期(4~9月)業績説明会の席上、「顧客から離れているのではないか、事業に対する当事者意識が低すぎる」「鋭い切れ味とスピードのある組織にすべき」「3親会社(日立製作所と三菱電機、NECエレクトロニクス)の流れがまだ残っていて共通化が遅れている」と問題点を矢継ぎ早に指摘した。就任4カ月の半導体のド素人に、とことんダメ出しされても隣席の鶴丸哲哉社長兼COOは口元を引き締めるしかない。2010年の発足以来、赤字が続き、円安とリストラ効果によって上期は営業黒字を確保したものの、純 ………
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