奈落に落ちた「商品先物業界」

出来高はピークの5分の1、先物業者は二十数社に激減。経産省に裏切られた悲憤。

2013年12月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

国内は、アベノミクス効果で円安となり、株式を中心に投資人気が高まっている。それに反比例して、商品先物取引が一向に盛り上がらない。一部関係者の間では、株で儲けた余剰資金が商品先物市場に流れ込み、商品投資も活発化するとの期待感も出ていたが、蓋を開けてみれば、資金のドラスチックな商品市場への流入はおろか、依然として低迷状態から抜け出せず、業界そのものが存亡の危機にある。かつては作家・梶山季之の小説『赤いダイヤ』や同名映画のヒットもあり、小豆などを中心に商品先物取引は大変賑わったが、一方で商品先物取引業者の、強引な勧誘などに伴うトラブルが多発した。そこで、行政(経済産業省)が勧誘規制を実施。2011年には商品先物取引法を施行し、要請していない客には勧誘を禁じるという「不招請勧誘の禁止」を導入した。商先業者の営業不振が顕著となり、商品取引所の出来高が ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。