「ジャフコの犬」が断末魔

野村系ベンチャーキャピタルによるFLP創業者解任で、業績が悪化し離職者続出。不用意な社長の一言とは。

2013年11月号 COVER STORY [保険代理店乗っ取り]

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既存保険業界の隙間を縫って成長著しい保険乗合代理店。その大手に出資した野村系のベンチャーキャピタル、ジャフコ(東証1部上場)が大火傷を負いそうだ。55.1%株主になったのを機に「FLP」創業者社長、小林尚哉を突然解任して乗っ取った経緯は、本誌8月号の記事(「ジャフコが食った保険乗合代理店」)で詳報した。その後、強引な手口が災いして、FLPの業績が急激に悪化。第4位株主の投資事業組合オリックス10号から10月4日、現社長の松谷昭男に対し株式買い取り請求書が届いた。事実上の三行半(みくだりはん)である。オリックスは昨年12月、FLP120株(2.3%)を3千万円で買った際、FLPと覚書を交わしている。そこには、代表取締役の選任はオリックスの事前承諾を必要とするとの条項があり、小林の突然の解任は覚書違反だというのである。

会社を売るに売れず八方塞がり

ジャフコと松谷FLPにとって、恐れていた事態が発生した ………

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