「上海FTZ」李克強の実験

真の狙いは地方政府の権限縮小。既得権益の岩盤を突破できるか。改革派「博士総理」の手腕が試されている。

2013年11月号 GLOBAL [自由貿易で既得権に風穴]

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9月29日、中国政府は「上海自由貿易試験区」(FTZ)を正式に設立した。今年3月に首相に就任し、経済改革の“再起動”を目指す李克強にとって、最初の試金石となる一大プロジェクトだ。FTZの全体計画案が7月2日の国務院(内閣府に相当)常務会議で承認されてから3カ月弱。上海市政府筋によれば、FTZの設立準備は中央政府主導の突貫工事で進み、地元上海はひたすら受け身の姿勢だったという。首相就任直後、李が打ち出した経済政策の目玉は「城鎮化」(都市化)であった。都市部に流入した2億人を超える農村出身者の定住を進めるとともに、農村部から都市部へのさらなる人口移動を後押しし、中国経済の持続的成長と国民の生活水準向上を図るという壮大な計画だ。ところが、それから半年を経て都市化はいつの間にかトーンダウン。代わって浮上したのがFTZである。優先順位が変わった理由は定かではないが、複 ………

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