官邸の一部には「中国軍の不当な挑発をきっかけに、小さな武力衝突くらいかまわない」という願望すらある。
2013年11月号 POLITICS [連戦連勝の「冒険主義」]
米オバマ政権が安倍外交に強烈なイエローカードを突きつけた。来日したケリー米国務長官とヘーゲル米国防長官が10月3日、そろって東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れ、花束を捧げて約15秒間、黙禱したのだ。墓苑からわずか300メートル北の靖国神社は、2週間後に安倍首相が参拝する可能性もある秋の例大祭を控えていたが、こちらはもちろん素通りである。両長官が来日の目的である日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)や安倍晋三首相への表敬より前に、内外のメディアを集めて千鳥ケ淵参拝を優先したのは、「安倍首相の靖国参拝には、中国・韓国だけでなく、第二次大戦の戦勝国を代表する米国も反対だ」というメッセージに他ならない。同行した国防総省高官は、記者団に解説した。「両長官は、日本の外相・防衛相たちが米アーリントン国立墓地(米ヴァージニア州)に献花するのと同じように、 ………
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