2013年10月号 BUSINESS
シャープが、韓国サムスン電子と水面下で協議していた複写機事業での合弁会社設立を見送った。キヤノンなど日本の大手メーカーが、サムスンへの技術流出を恐れて「待った」をかけたためだ。複写機は日本のメーカーが世界規模で圧倒的なシェアを握る優良分野。業界は「国益を守った」と自画自賛する。「破談になった最大の原因は特許ですよ」と、シャープと取引がある銀行関係者は打ち明ける。「複写機は、各メーカーが保有特許を相互に利用するクロスライセンス契約で作っています。使ってもらう特許よりも使わせてもらう特許の数が多いメーカーは、超過分の特許料を支払うわけですが、支払額は『まあ、このくらいで』という感じで、厳密に計算はしていないようです。ところが、相手がサムスンとなると紳士協定は通じない。前科があるから特許料を厳密に計算させていただきますよ、とキヤノンなどの大手 ………
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