山崎会計士協の有終は大手「赦免」

2013年10月号 連載 [監査役 最後の一線 第30回]

  • はてなブックマークに追加

7月3日、日本公認会計士協会は理事会を開いた。山崎彰三会長が任期を終えてこの日で退任、3年間の山崎執行部は仕事を終えることになっていた。後ろの時間には会員総会と、政官財の関係者を招いた懇親パーティーが控えていた。そんな最後の最後である理事会は、通常なら形ばかりのものなのだが、この日は重要な問題が紛れ込ませてあった。監査法人や会計士の責任問題を審査する協会内部の審査会が、オリンパスを担当した二つの監査法人について「処分せず」とした結論の報告が議題に入っていたのである。「常務理事など幹部には事前に根回し済みで、理事会ではほとんど議論はなかった」とこの日の理事会に出席した会計士は言う。オリンパス事件は1990年代に生じた巨額の損失を海外などに「飛ばし」て隠し続けていた粉飾決算事件で、2011年にFACTAのスクープで明るみに出た。損失が発生した当時から監査を ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。