「薄熙来裁判」茶番劇の裏の地鳴り

失脚した太子党の大物は、被告席で政権を「口撃」。後ろ盾、周永康にも火の手が。

2013年10月号 GLOBAL

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中国共産党指導部のスキャンダルでは過去30年で最大級と言われる「薄熙来(ボーシーライ)事件」。その“主犯”である薄の裁判が8月22日から5日間、山東省済南市の中級人民法院(地裁に相当)で開かれた。太子党の大物政治家だった薄は、遼寧省大連市長、遼寧省党委員会書記、商務相、重慶市(直轄市)党委書記などの要職を歴任。重慶時代にマフィア撲滅キャンペーンや「革命歌愛唱運動」など左派的な政治パフォーマンスを繰り広げ、党最高指導部入りへの野心を隠さなかった。だが2012年2月、腹心の王立軍(ワンリージユン)(元重慶市副市長兼公安局長)が四川省成都市の米国総領事館に駆け込む事件が起き、続いて妻の谷開来(グーカイライ)による英国人ビジネスマン毒殺事件が発覚した。同年3月、党中央紀律検査委員会(中紀委)は「重大な紀律違反」の嫌疑で薄の身柄を拘束。テレビドラマを地でいくよ ………

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