名宰相は税収増でも歳出を削る

2060年に消費税は40%を超える。20%に抑えるには高齢者の社会保障支出をカットする外ない。

2013年9月号 LIFE [特別寄稿]

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本年9月には消費税増税を実施するかしないかを決めなければならない。景気が悪ければ増税を延期しても良いことになっているが、本年1-3月期の実質GDP成長率は年率3.8%、4-6月期2・6%となった(8月12日発表)から、景気が悪いとは言えない。すると、普通に考えると増税するしかないことになる。しかし、1997年の消費税増税の経験では、景気が失速し、税収も増えず、財政はさらに悪化した。その二の舞いにならないかが、安倍政権の中枢で心配されているということだろう。

駆け込み需要の反動は大きい

消費税5%から8%への増税で7.5兆円、GDP1.5%の所得が国民から奪われる。GDPには、この半分の0.7%程度の低下圧力がかかるようだ。0.7%なら大したことはないと思われるかもしれないが、増税前に駆け込み需要と増税後の反動減が大きいと考えているエコノミストが多い。例えば、ニッセイ基礎研究所の「Weeklyエコノミスト.レタ ………

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