「ディオバン」でガッポリ儲けた大学とメディア

2013年9月号 DEEP

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大手外資系製薬企業ノバルティスファーマの高血圧治療薬「ディオバン」で臨床試験の不正が見つかり、製薬業界、医療界が揺れている。高血圧治療薬市場と言えば、各社がしのぎを削る激戦区。ディオバンは2000年に国内で発売され、その後に実施した複数の臨床試験を基に「血圧を下げるだけでなく、脳卒中や心筋梗塞を予防する効果がある」と他社製品にない付加価値を宣伝し、急激に売り上げを伸ばしていった。売上高は一時1千億円を超え、武田薬品のブロプレスを抜いてトップの座を獲得。何もなければノバルティスは今頃、祝杯をあげていただろう。しかし、不正発覚で一転、社内は暗澹たる空気に包まれている。医薬品の臨床試験は大きく二つある。一つは製造承認を得るために製薬企業が医療機関にお願いして実施する臨床試験(治験)で、これは法律でルールが厳密に定められている。もう一つは製造承認を ………

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