2013年9月号 BUSINESS
農協の保険事業を独占的に担う全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)の総資産は、2013年3月末に50兆円を突破した。日本郵政グループのかんぽ生命保険(90.5兆円)は別格としても、日本生命保険(54.9兆円)に匹敵する世界有数の巨大保険機構である。JA共済連は農家の相互扶助制度の一環であり、営利目的の事業ではない。だから、生損保兼営や低い法人税率など、民間保険会社が羨む数々の特例が認められている。また、全国の農協が販売窓口を務めるため、JA共済連の経営は超効率的である。総資産は日生に迫るのに、職員はわずか6246人(12年3月末)。7万人を超える日生の1割にも満たない。安価な保険商品を提供する非営利組織のはずだが、年間2千億円以上の経常利益を稼ぎ出す。取扱商品にも、民間保険会社の真似できないユニークなものが多い。例えば、民間損保の火災保険に相当するのが、「建更」( ………
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