中国特需の帰結「リサイクル火災」

環境省の検査強化でスクラップの対中輸出に急ブレーキ、日本の業界は青息吐息だ。

2013年8月号 DEEP

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「やはり起きたか」――あるリサイクル企業の経営者は、ニュースを聞いた瞬間そう感じた。5月16日午前8時50分ごろ、金属スクラップなどのリサイクルを手掛ける東金属(本社・群馬県太田市)のあやめ埼玉工場から出火。大量の煙と火の手に阻まれて消火活動は難航し、鎮火まで34時間近くも燃え続ける大規模火災になった。東金属は家電量販店最大手のヤマダ電機の子会社。本誌が取材を申し込むと、「出火原因を調査中でコメントできない」と詳しい説明を拒んだ。ただし、埼玉工場では「廃家電の取り扱いはなかった」という。この火災について、冒頭の経営者は「行き場のないシュレッダーダストが大量に積み上がっていたところへ、何らかのミスで引火したのではないか」と見る。シュレッダーダストとは、破砕したスクラップから再利用できる金属や樹脂などを取り出した後に残るゴミ。有害な化学物質や重金属な ………

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