香港に逃亡した元CIA職員は“諸刃の剣”。騒乱頻発の習政権は火種を抱えられない。
2013年8月号 GLOBAL
6月9~23日、香港に潜む1人の男の動静に世界の目が集まった。米国政府がインターネットや携帯電話の通信を傍受し、秘密裏に個人情報を集めていることを暴露した元CIA職員、エドワード・スノーデンのことだ。彼はなぜ最初の逃亡先に香港を選び、自分が情報提供者であることを明かしたのか。真相は藪の中だが、6月7~8日に米国のバラク・オバマ大統領と中国の習近平(シージンピン)国家主席(兼共産党総書記)がカリフォルニア州の山荘で首脳会談を行った直後というタイミングは絶妙だった。香港と米国が犯罪人引き渡し協定を結んでいることを、まさかスノーデンが知らなかったとは考えられない。アナウンスメント効果の最大化と同時に、香港の融通無碍な「一国二制度」を利用しようとしたのか。彼は中国のスパイではなくても、香港潜伏中に中国政府に庇護を求めた可能性がある。結局、スノーデンは香港 ………
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