「弘道会」壊滅捜査で愛知県警も深手

県警は30人以上を逮捕したが、暴力団側への内通が次々に発覚。捜査情報がダダ漏れだ。

2013年8月号 DEEP

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2010年夏、指定暴力団山口組の中核組織弘道会とその資金源を捜査していた愛知県警の警部にかかった脅迫電話の捜査は3年に及び、実行犯や指示した風俗店オーナー、元検事の弁護士逮捕にたどり着いた。県警は警部らの個人情報売買をめぐり、司法書士や探偵らも摘発したが、弘道会側への内通が次々発覚した上、警察官逮捕という「返り血」を浴びた。追い詰めたはずの弘道会はアベノミクスで大儲けしているという。

「揺さぶって、びびらせろ」

「かわいいお嬢さんがどうなっても知りませんよ」。複数の捜査関係者によると、警部への電話は10年7月から8月にかけて自宅や携帯に何度もかかってきた。電話では、娘の名前も正確に話した。犯人は電話番号や娘の名前をどうやって知ったのか。捜査はそこから始まった。まず岡山市のソフトバンク代理店で、警部の名前から携帯や自宅の電話番号、住所が照会されていたことが判明する。店長が探 ………

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