特区でごまかすシャッター街対策

再開発を促す「商店街特区」とやらを打ち出したが、絵に描いた餅に終わりかねない。

2013年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

空き店舗が並ぶシャッター商店街の拡大に歯止めをかけるため、経済産業省は「今後10年が最後のチャンス」と危機感を強めている。デフレ長期化や、少子高齢化などの逆風があったにせよ、政府の商店街振興策は迷走続きだった。安倍晋三政権の「アベノミクス」で巻き返しを狙うが、前途多難である。安倍首相が国会答弁で、「私の地元にもシャッター商店街がある」と述べたように、山口県下関市役所近くの唐戸商店街は、週末も人通りが少ない。名物のフグの取引で知られる唐戸市場とシーサイドモールが、家族連れや観光客で賑わっているのとは対照的だ。茂木敏充経産相の地元、栃木県足利市では、旧市街と呼ばれる中心商店街から高島屋、さくら屋、十字屋など大型店が次々と撤退した。足利氏発祥の地で、観光名所が近接する利点を十分生かし切れていない。足利市は空き店舗を活用する事業への支援を必死にPR ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。