遂に「法科大学院」が存亡の危機

志願者激減に「予備試験」導入が追い打ち。入学者が一ケタの大学院はお先真っ暗。

2013年6月号 LIFE

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今年の司法試験は5月15日から4日間にわたって実施され、法曹(裁判官、検事、弁護士)を目指す約1万人が挑戦した。受験できるのは法科大学院の修了者か予備試験の合格者だが、例外のはずの予備試験は今年出願者が1万人を超える一方、法科大学院に進んだのは3千人を下回り、大幅な定員割れとなった。司法と大学が異なる思惑で始めた法科大学院は遂に存亡の危機を迎えている。司法試験の合格者は1980年代後半に年450人から500人となり、90年代には600人、700人と少しずつ多くなったが、財界を中心にもっと増やすよう求める声が相次ぐ。「バブル崩壊後の不況にあえぐ中、規制緩和で資金や労働力を収益の上がる分野や国際競争力のある産業に移行させる際、法的トラブルやコンプライアンスに対応するため、弁護士を増やす必要があると考えた」と法務省関係者は解説する。

7~8割合格は真っ赤な嘘

司法制度改革の名の下、2001年に① ………

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