2013年6月号 DEEP
ゴールデンウイークを間近に控えた4月の週末。東京・元麻布にあるモスク「アラブ・イスラーム学院」に礼拝に訪れたさまざまな国籍のイスラム教徒たちは、付近に駐車していた車から幾度もシャッターを切られたことに気づかなかったろう。4月15日、米国のボストンマラソンのゴール付近で発生した爆弾テロ。犯人のチェチェン系アメリカ人兄弟は、米国在住ながら過激なイスラム原理主義に傾倒していった「ホームグローン(国産)テロリスト」だった。事件発生から3日後、FBIは二人の写真を公開したが、時を同じくして東京・霞が関の警察庁警備局が動きだした。「イスラム関係施設などに対する視察を徹底されたい」。警備局警備企画課(通称チヨダ)から密かに全国の公安捜査官に向けてミッションが下されたのだ。「隠密行動のため、名簿から抹消されている警備企画課第二情報分析担当の理事官から、モスクな ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。