「坂解任」で全特生き残り

日本郵政社長を更迭し、菅官房長官がこれ見よがしの力の誇示。「裏金疑惑」に揺れる全国郵便局長会はどうなるか?

2013年6月号 BUSINESS [菅に寝返った柘植]

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日本郵政・坂篤郎社長の退任が決まった。形の上では6月の株主総会を待っての交代だが、実態は唯一の株主である政府による解任である。昨年12月、政権交代のドサクサ紛れに斎藤次郎前社長と旧大蔵省の先輩・後輩間で露骨な禅譲を強行してから、わずか半年。坂氏は生き残りのため、自民党の参院選比例代表公認候補に全国郵便局長会(全特)の柘植芳文前会長を差し出し、会社組織をあげてなりふり構わずゴマをすってきたが、安倍官邸は一蹴した。票は遠慮なく召し上げて、会社の支配権は政治が握る強い意思を突きつけたのだ。貯金・保険合わせて300兆円規模の巨大金融セクターは、民営化後もなお生々しい政争の舞台であり続けている。本誌前月号が特報した「全特裏金疑惑」は、その一裏面にすぎない。疑惑の発覚も後押しして情勢は急進展しているが、本誌には想定の範囲内。今月号は政争の経過を振り返りつ ………

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