欧米の金正恩プロファイリング

背後で操る叔母の「マクベス夫人」金慶喜。狂気ともみえる恫喝の裏にあるのは何か。

2013年6月号 GLOBAL

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昼夜を問わず1機の米偵察衛星が、宇宙から北朝鮮を覗き込んでいる。若き指導者、金正恩(キムジヨンウン)第一書記の傲慢な様子を逐次捉え、追っているのは8台のカメラと12台の録画装置である。それらの映像は、北朝鮮の初代最高指導者で没後20年経った今でも「永遠の国家主席」と呼ばれる祖父、金日成(キムイルソン)の表情を、金正恩が真似ている様子を克明に捉えている。祖父に似たふっくらとした頬と下がった口角は、中国人医師が金日成に似せるために整形手術を施したおかげだ。だが、欧米のインテリジェンス分析官が躍起になって覗きこもうとしているのは、彼の複雑な心の中だ。英対外諜報機関(MI6)や米中央情報局(CIA)に勤務する精神科医、行動主義心理学者、心理戦の専門家はプロファイリング(犯人像心理分析)を通じて、30歳の金正恩の思考を読み解こうとしている。金正恩の演説や意思決 ………

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