消費税増税「来年スキップ」浮上

英国の二の舞いを避けよ。マネーストックは2年後の経済を決定する。インフレ目標を達成してからでいい。

2013年6月号 BUSINESS [アベノミクスの試金石]

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絶好調のアベノミクスであるが、その死角は消費税増税だろう。現行5%の消費税は、今のところ2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げられる予定だ。安倍晋三首相は、昨年の自民党総裁選と12月の総選挙で「税収が減るようなら、消費税増税はしない」と述べている。やるともやらないとも言っていない。この点、消費税増税に前のめりの自民党内と一線を画している。また「消費税増税こそ経済成長」と盲信した前民主党政権とも差別化している。ただ、ここにきて景気の好調さを背景に、増税に向けて包囲網が着々と敷かれている。安倍首相も「増税できるような経済環境」と言いだした。果たしてこのタイミングで、消費税増税は正しい政策なのか。「消費税増税で財政再建ができる」というのが、増税に執念を燃やす今の財務省のロジックだが、これは経済原理に反している。財政再建に最も有効なのは、経済成 ………

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