西武・サーベラス「泥仕合」の裏側

TOB上限44%、超大物の取締役候補と派手な応酬だが、落としどころを探り出した。

2013年5月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

西武鉄道やプリンスホテルを傘下に置く西武ホールディングス(HD)の経営陣と筆頭株主の衝突が、メディアを含む全面戦争にエスカレートしている。西武HDの再上場をめざす社長の後藤高志(64)は昨年来、発行済み株式の32.4%を保有する米ファンド、サーベラスとの資本提携契約解消を画策してきた。対抗してサーベラスは3月12日にTOB(株式公開買い付け)を開始。しかも当初4%としていた上限目標を4月5日に12.23%(既保有分と合わせ44%)に引き上げ、6月株主総会で提案する西武HD取締役候補を3人から8人に増やした。後藤西武は、赤字路線廃止や球団売却の提案をことさらに強調することで「ハゲタカ外資の横暴」を印象づけ、マスコミや沿線自治体の首長らを味方につけた。西武側から情報提供を受けた「週刊ダイヤモンド」4月6日号の巻頭特集で、舌戦の初戦を制したかに見える。

個人株主はTOB歓迎

ところが、再上場は遠 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。