2013年5月号 DEEP [ディープ・インサイド]
畑中龍太郎金融庁長官が今夏も留任を果たし、3年目に突入するのではないかという見方が消えない。昨年度末は中小企業金融円滑化法をめぐり政治的な緊張が高まったものの、最終的に畑中長官は思惑通り3月末で打ち切ることができ、ますます自信を深めたようだ。円滑化法は鳩山政権下、国民新党の亀井静香金融担当相(当時)主導で施行された。中小企業支援に一定の効果をもたらした半面、経営不振企業の延命策という側面もあり、金融庁は地域金融機関の不良債権が増加する事態を危惧していた。この時限立法は東日本大震災を挟んで2回延長され、今回ようやく使命を終えたというわけだ。同時に畑中長官にとっては、悪夢のようだった国民新党による金融庁支配の完全終焉を意味する。円滑化法終了直前には、「中小企業の倒産急増」と書いた新聞社に金融庁が猛抗議する場面もあったが、最近の畑中長官は、担当 ………
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