財務分析が暴くシャープの「余命」

踏み倒さずには存続できない過大な有利子負債。まともな公募増資は不可能。9月末のCBは償還してはならない。

2013年5月号 BUSINESS [サムスンの出資はまやかし]

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「シャープが資金支援を必要とするなら応じる——。少なくとも有機ELテレビ事業が軌道に乗るまでの間、サムスンはシャープに微笑み続けるはずだ」と、日経新聞はサムスンによる出資を褒め称えた。「これでシャープは安泰だ。世界のサムスンと手を組んだのだから」との安心感が株式市場に広まったが、果たして実態はどうか。市場の浮かれモードに反して、ボロボロになったシャープの内情は完全に死に体である。今は参院選を控えた官邸から「倒産禁止令」が出されているため、人工心肺装置につながれてはいるものの、根本的な治療も許されない重病患者と同じである。選挙が終わり、メインバンクが倒産に関して背任で訴えられないだけの準備を整えた暁が破綻の時である。余命は1年以内、半年でもおかしくない。シャープの問題は借金が多すぎることに尽きる。社内には利益の出ている部門もあり、再生の可能性 ………

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