「認知症者」は精神科のドル箱

精神病院に幽閉された認知症者が5万3千人も。欧米と真逆の「治療」がまかり通る理由。

2013年4月号 LIFE

  • はてなブックマークに追加

2月22日の産経新聞朝刊に目立つ訂正記事が載った。「15日付の国際シンポジウムの記事中、フランスの精神科病院入院が10万人未満とあるのは1千人未満の誤りでした」というものだ。問題の15日の紙面は、1月29日に開かれた「認知症国家戦略に関する国際政策シンポジウム」の模様を伝えていた。英、仏、オランダ、デンマーク、豪州の5カ国から招かれた認知症の政策担当者や支援団体の代表が発表。仏代表が「アルツハイマー病患者のほとんどは在宅で暮らす。10万人未満が精神科病院にいるが、入院期間は2カ月程度」と述べた、との記載だったが、それがなんと100分の1の1千人未満だったのだ。訂正掲載は当然として、そもそも、この国際会議で各国が強調したのは「脱病院」と「脱抗精神病薬」だった。「認知症は精神疾患ではない。患者の暴力行為はケアが不適切だから起こる。精神科病院での長期入院は止めるこ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。