アベノミクス「なりすまし」の復讐

2013年4月号 連載 [いまここにある毒]

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誰だって他人に「なりすまし」たい。ただし「なりすまされる」恐怖と背中合わせだ。ポーの『ウィリアム・ウィルソン』やドストエフスキーの『二重人格者』、スティーヴンスンの『ジキルとハイド』はその怖さが根っこにある。4人を誤認逮捕したパソコン遠隔操作事件も単なる悪戯では済まず、仮面を剝ごうと警察が躍起になっている。だが、「なりすまし」の手口はiesys.exeウイルスだけではない。インターネットの接続経路を匿名化するTORがある。「玉ねぎルーター」(The Onion Router)の略称で、剝いても剝いても芯がないという意味か。ネット上の複数のノード(結節点)を「八艘跳び」、最後の末端しかログが見えず、途中の足跡隠しにはもってこいだ。もとは米海軍調査研究所が開発、覆面したまま敵を攪乱できるよう考案したのだろう。だが、今や誰でも簡単にダウンロードでき、中国や中東のハッカー ………

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