ゼネコンが蹴飛ばす「先端除染技術」

環境省が折り紙をつけた「日の丸除染技術」が店晒し。商売熱心な外資系に奪われかねない。

2013年4月号 BUSINESS

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「除染を速やかに行う新たな技術開発が進められています。汚染土を3割にまで減らす技術、放射性セシウムそのものに狙いを定め取り除く技術……」こんな冒頭シーンで始まるNHK「クローズアップ現代」が伝えたのは、東京工業大学とNPO法人の研究グループが開発した画期的な水処理技術だった。舞台は、福島県本宮市内のプール。1リットル当たり919ベクレルのプールの水に、インクに使うフェロシアン化鉄と独自開発した吸着凝集剤を加えると、汚染水はみるみる澄んでいく。検出限界値の10ベクレル以下に下がり、飲むことも可能だ。番組放映は昨年2月。未曽有の原子力災害から国土を回復するため、国主導で「除染技術実証試験」が行われている最中だった。全国305社の応募の中から25社が選ばれ、実証試験に挑んだ。NHKが取り上げた東工大の技術は最高評価を獲得。しかし……。

「優れた性能」は実証済み

「あれから1年が経つのに、各社が ………

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