「イランの影を追え」警視庁公安の尾行劇

北朝鮮だけではない。核開発を進めるイランも、制裁の網をかい潜って日本に手を伸ばしてくる。

2013年3月号 DEEP

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1年前の都内の雑踏――。「マル要通過」ビラ配りをしていた茶髪の若者が襟の小型マイクに囁いた。「××方向に向かう模様」中年のカップルの男性が、同様に小型マイクに呟く。警視庁公安部の追尾部隊が、初老の男を「追尾」中だった。数十人単位で要警戒対象者(マル要)を追う。警察えりすぐりの公安部の真骨頂だ。はるか上空から警視庁航空隊のヘリコプターも男の姿を捕捉している。ベビーカーを押している女性、ネクタイを締めたサラリーマン……捜査員は完全に街に溶け込んでいる。男は尾行に気づかない。路上駐車したボックス・ワゴンで数人が息を潜めていた。「追い込みをしっかりかけるよう、作業にあたられたい」。静かにマイクで指示が送られた。男を神奈川県鎌倉市内の民家に“追い込んだ”(対象者が自宅や潜伏先に入ったことを確認する)のは、夜も更けて日付も替わろうという時刻。男は都内の海運 ………

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