2013年3月号 DEEP
歴代NHK会長の誰もが手をつけなかった“聖域”に、JR東海出身の松本正之会長が斬り込んだ。2月12日、今後5年間で基本賃金を10%程度削減する給与制度改革案をまとめ、経営委員会と労組の日本放送労働組合(日放労)に提示した。NHKは第一次安倍政権時代に受信料値下げを迫られ、昨年10月から口座・クレジット払いで月120円引き下げたため、収入減に応じた人件費抑え込みを求められていた。ところが、職員平均年収は1185万円(11年度)と、民間給与に比べて高いとの批判が強かった。そこに満を持して改革案を出したから、経営委員会への説明でも「松本会長は一人で熱弁を振るい、達成感というか気合が入っていました」と同委幹部は言う。無理もない。国鉄民営化で労組との角逐を経験しただけに、松本会長は当初から「上田哲(日放労委員長で社会党国会議員)の遺産」と言われる悪平等排除に意欲を燃やして ………
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