2013年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
シンガポールの塗料大手ウットラムグループが国内大手の日本ペイント(大阪市)に買収を提案した。ウットラムは現時点で日本ペイントに14・6%を出資する筆頭株主だが、TOB(株式公開買い付け)によって出資比率を約45%まで高める計画。経営権を掌握し、アジア新興国での事業展開を加速させる狙いと見られる。突然の提案に日本ペイントは右往左往するばかり。親密なトヨタ自動車や三井住友銀行などの意向を踏まえ、対応を決める模様だ。ウットラムは、日本ペイント株を1株900円で最大8千万株を取得する計画。追加投資額は720億円にのぼる。財務アドバイザーには大手投資会社のスパークス・アセット・マネジメントを起用した。日本ペイントは「これまでアジア展開をウットラムの支援で進めていただけに裏切られた気分」(関係者)と言うが、大手証券の幹部は「筆頭株主に迎えた時点で予想できた」と冷や ………
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