原発牛耳る推進3人組の「寝たふり」

敦賀「安全審査」といい、発送電分離といい、7月までは我慢。あとは思うがままにできる。

2013年3月号 BUSINESS

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経済産業省資源エネルギー庁の幹部はただ押し黙って電話の受話器を耳に押し当てているしかなかった。電話の声はある自民党幹部だったのである。「暴走列車だって、いつかは必ず止まるんだよ。しかしこれほど制御不能になるとは……」暴走列車と揶揄されたのが、原子力規制委員会である。しかしその“制御不能の暴走列車”を産み落としたのは、ほかならぬ野党時代の自民党だった。環境省内に委員会を設置したかった民主党に、内閣からより独立性の高い行政組織にするようゴリ押ししたのは自民党であり公明党だった。両党の思惑はミエミエで、「原発ゼロ」政策を掲げた民主党政権の影響力が、規制委員会の「安全審査」に波及することを恐れたのだ。ところが、自民党からも独立した組織である規制委員会は、そんな思惑など一顧だにせず独自調査を始める。自民党、経済産業省、そして原発を抱える電力各社など原 ………

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